1 他力本願じゃだめなの(4/4)
「あのね、私が治した人は今までに1人もいないの。みんな、自分の身体と向かい合い、よく知り合って自分の悪いところを改めたり、足らないところを足し算した結果が病気を治しているのよ。つまり自分で治しているの。自分の自然治癒力を使ってね。というわけでご自分で初めからダメって決めている人は、人任せで自分の持つ力を使わないでしょう!」
ここは大切な点なので、私は少し強く言いました。
R子さんはようやく本心を見せ、咳込んで言いました。
「私、まだ死にたくない。ずーっと苦労してきました。少しお金もたまって、やっと楽ができると思ったとき、こんな身体になって……このまま死んだら自分があまりにも惨めで、かわいそうな気がして……何でもしますから、教えてください!」
R子さんはそう言いながら涙をボロボロこぼしました。先程のまるで他人事のように話をしていた人とは思えないほど感情的になっていました。