1 他力本願じゃだめなの(3/4)
私は答えました。
「そうなの。じゃあ、ダメね!」
「えっ! じゃあ、やっぱり私は助からないとセンセイも思われるんですね」
R子さんはギクッと表情をこわばらせて言いました。
「助からないなんて誰が言ったの?」
「だってセンセイ、今、ダメねって言われたでしょう」
ここを理解してほしくて、私は続けて言いました。
「私がダメねって言ったのは、あなたがそうなりたくないからここへ来たって言いながら、助かるはずがないって自分で決めていると感じたからよ。自分の寿命を自分自身が決めている人や、私に治してもらえるなんて勘違いしている人には、ここは向かないと思うの。私は医者ではないし、ここは治療院ではないんですもの」
「だって、センセイは大変な病気の人を治しているって聞いてきたんです」
彼女は少しムッとして言いました。