ハイクォリティはプロの道
「立つより返事よ京子チャン。」
小さな頃言われ続けていた私は「ハイッ」とお返事いい子ですの見本みたいでした。
テレビCMの、
「リボンちゃ~ん、リボンジュースよ」
「なあ~にぃ?」
「リボンジュースよ! リボンジュース」
「あぁリボン」
―――に「なぁ~にぃ?」ってお返事じゃないから「ハイッ!」って言わなくちゃいけませんと、文句をつけたかったのです。
そして、この立つよりお返事ができて、どれほど得してきた事か。ドジした時も、「悪いと思っているか!」「ハイッ」元気よく答えたため、しかられなかったり。授業中も「ハイッ」って手をしっかり上げるので発表力が10だったりしました。でも、実は自信あり気に「ハイッ!」って手を上げているから、一度もさされたことなかったのです。
―――よかった―――。
後年、なんだか理不尽だなぁと思っても、ハイと返事をしなければならない立場だった時、
「ハイッ」(クォリティ)。
「ハイッ」(クォリティ)。
ハイッは元気よく発音(―――)の中のクォリティはハイに続けて心の中でつぶやいていました。ハイと返事できる自分はハイクオリティ―高品質―の人間になれるって思いながら・・・。
この話をある青年にしたら、3か月ぶりに会った時、こんな話をしてくれました。
「センセイ、先日はありがとうございました。自分は何もとりえもない人間なので、教わったあのハイクオリティをやろうと決めたんです。それで会社の中でやり始めたら、先日、上司によばれて、君は人の話をよく聞けるからと、今回の人事異動ですごくいい所へ! 大抜擢でした!」
つまり、ハイ(クォリティ)というひと言が言いたいので、どこでいったらいいかタイミングをはかっていたら、相手の話をよく聞いていないとハイ(クォリティ)が使えない。で、それが素晴らしい結果につながった訳です。
この話がすごく嬉しいのは、彼がハイクォリティな人に、自分で変身したということです。もちろん仕事のプロとしてもね。
「ハイッ!」
あなたも今日からハイクォリティな人をめざしてみましょうね。