3 火事場の馬鹿力の誤作動 どうしちゃったの?(4/5)

 

「わかった? これを解決するには、脳が誤作動しないように脳内ホルモンの調整を正しくすることが大切なのね。脳内ホルモンの調整は身体にとっては、生命の源だけにとても難しいことなのよ。

 病院へ行くと、ホルモン調整薬で脳の誤作動を修正しようとするわけで、これはとてもよく効くから医師は処方するけれど、個人差があるから、どのホルモンをどのくらいで効果を出すかさじ加減が難しいの。何回か試してみないと決められないみたいよ。だから、よく自分の状況を医師に説明をして病院に通うことが必要なの。そして、今のあなた自身としては、自分の内側から治す力を呼び戻す努力をすること。脳内栄養素をって誤作動を起こすことのない脳の働きを取り戻す努力をしてみたらどうかしら?」

 ぼんやりとして関心を見せなかった彼が言いました。

「じゃあ、病院でもらった薬を止めたほうがよいですか?」

「とんでもない。病院の薬は用法、容量をきちっと守って飲むことよ。薬を飲んだ後、身体に出てきた症状をしっかり記録しておいて医師に報告すれば、あなたに一番適した処方をしてくれる参考になると思うわ。そのうち、あなたの内側に自然調整力(自然治癒力)というドクターが、しっかり働き出して正しい状態に戻れるの。治ったら薬を飲む人いないでしょ。治れば薬は飲まなくてもよいものね。そのときまで素人判断で止めたり飲んだりはダメよ。調整訓練なんですからね」