第十四話『きょこちゃん、醤油工場に行く』①

「こんな大人に愛った(あった)から」第十四話

きょこちゃんの「愛」たっぷりのストーリー。

4年生に進級、担任は清水先生

 「社会科見学は火曜日です。醤油工場に行きます。」

4年生になったばかりのある日、ホームルームの時間に新しい担任の清水先生から発表がありました。先生は『みなさんはもう上級生になったのですから』とおっしゃるのが口癖みたいです。

 今度も「みなさんはもう上級生になったのですから、社会科見学は遠足とは違うということが分かりますね? 授業のひとつなのですよ。ですから、約束事を守ってしっかりお勉強しましょう!」

「あーあ、なんかつまんなそう!」フサ子ちゃんならきっとそう言うでしょう。あたしもそんな感じ・・・ときょこちゃんは思いました。

 4年生になってのクラス替えでフサ子ちゃんは1組、きょこちゃんは3組

と別々になってしまいました。それと担任の先生が替ったことで、きょこちゃんは以前ほど学校が楽しくなくなってしまいました。(あーあ、3年生の時は良かったなァ)きょこちゃんはため息をつき、3年生の頃を懐かしんでいました。まだたった1ヶ月しか経っていないのに・・・・・・。

 3年生の時の担任だった先生は小川先生といい、まだ若い“みんなのお姉さん”と言っていい位の新任の先生でした。きょこちゃんがケガをして7ヶ月間、どれほどお世話になったかわかりませんし、小川先生は生徒たちがせがむと一緒に遊んでくださるし、ホームルームの時、きれいな声で歌ってくださるし、給食中はみんなのお話を聞いてくださるし、つまり、生徒たちにとって、とても身近な存在でした。

 清水喜代子先生は、おばさんの先生でとても太っています。学年主任の先生なので、休み時間は生徒たちと一緒に遊ぶ時間はありませんし、きちんとした言葉でいえば、威厳のある先生です。

 きょこちゃんにとっての学校とは、3年生までは学校ごっこの〔日本にかがく花園学園〕の延長のような感じでした。ところが急に「上級生らしく」と言われ始めたのですから戸惑っていたのです。おまけに土曜日以外は毎日6時間目まで授業があるので、自由に遊べる日が減ってしまっていたのです。『これが上級生になるってことかぁ? これならずーっと下級生がよかったなァ』とフサ子ちゃんが言っていました。きょこちゃんも同感です。

 火曜日が来ました。醤油工場への往復はバスでした。 1組は3号車、2組は2号車、きょこちゃんの3組は1号車です。野田市にある工場へは午前中に到着しました。

お弁当の入ったリュックはバスにおいて、全員ノートと鉛筆を持って工場内見学です。

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