第十一話『きょこちゃんとシンデレラのお鍋』⑤

「こんな大人に愛った(あった)から」第十一話

きょこちゃんの「愛」たっぷりのストーリー。

フサ子ちゃんとお父さん

ある日のこと、おやつをいつものようにパクリと食べると、フサ子ちゃんは、「帰る」と言いました。

「えーっ、どおして? お夕食のお使いに一緒に行くはずだったでしょ?」

「今日は、父ちゃんが帰ってくるから帰る。」

「なぁんだ、そうだったの。よかったわね、フサ子ちゃん。」

「ちっともよくないよ。」

「なんで? お父さんに会うの一週間ぶりでしょ? 遠足のお金ももらわなきゃって、言ってたじゃないの。よかったじゃない。」

「ふん! 父ちゃん、帰ってくるとお酒飲んで、やたらうるさく怒鳴って、なぐるんだもん。お金だけ置いたら、すぐに仕事にいっちゃやいいんだ」

「・・・・・・・・・」

「そんな顔しないでよ!! 平気だよ!! いつもなぐられてっから、慣れてるもん!!

競馬で勝った時に帰ってくっから、父ちゃん寝たあと、こっそりお金取って、隠してとけるしさ。」

「えぇっ!!」

それから何日かして、フサ子ちゃんのお父さんはテキヤさんに戻って出かけてしまいました。フサ子ちゃんは、父ちゃんからこっそりもらったお金で、給食費と遠足代を払い、きょこちゃんとよっちゃん、みぃちゃんにもペコちゃんをおごってくれました。

みんなで遠足

遠足の日、付き添いのいないフサ子ちゃんには、きょこちゃんのお母さんを貸して、きょこちゃんには、よっちゃんとみぃちゃんが付き添い、お弁当も一緒に食べました。

お母さんの作ったおにぎりフサ子ちゃんが、一口でパクリパクリと次々に食べるので、みぃちゃんは手足をバタバタさせて大喜び!!

「アーヤン!! アーヤン!!」と大はしゃぎです。

ところが!! どうしたことか、生徒が集合した時、フサ子ちゃんを見つけたみぃちゃんが、「アーヤン」以外の言葉を初めて言ったのです。

「ブチャヤン」「ブチャヤン」

「フサ子ちゃんでしょ、フサ子ちゃん」

そばにかけて行って何回教えても、

「ブーチャヤン」「ブーチャヤン」皆は大笑いで、それから、フサ子ちゃんは「ブーチャヤン」、あとには「ブチャコ」と呼ばれるようになってしまいました。

「ブチャコ」って呼ばれちゃ、だめ

「みんなから『ブチャコ』と呼ばれるのをフサ子ちゃん、どう感じているのかしら?」

そう思うと、きょこちゃんは、この頃ユーウツになってしまいます。

今までは、みぃちゃんが、「ブーチャヤン」というと、「はいよっ!! ブチャコがパクッをしてやるよっ。」とフサ子ちゃんまで言うからです。

「ねぇ、フサ子ちゃん。皆からブチャコって呼ばれるのイヤでしょ?」

思いきって聞いてみました。

「べつに、どうせあたい、ブチャ顏だもん。」

フサ子ちゃんは、ブスっと言いましたが、そんなのいいはずありません。(なんとかしなきゃ・・・。)きょこちゃんは、一生懸命どうしたらいいのか考えましたが、いいアイデアが思い浮かびませんでした。

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