「本気で美しくなりたい人」「健やかな身体でいたい人」の願いを叶えるために、きょこちゃん(京子センセイ)が普段からされているお話を中心に、お伝えしていきます。 京子センセイご自身が執筆された書籍の一部に加え、ご自身の長年の研究に基づく健康法や美容法、食事のレシピなどもお伝えしていく予定です。
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第四話『きょこちゃん、サンタクロースの家に行く』②

「こんな大人に愛った(あった)から」第四話

きょこちゃんの「愛」たっぷりのストーリー。

サンタさんのプレゼント工場

リンリンリン、リンリンリン、メリークリスマス! リンリンリン。

さぁどの位歩いたでしょう。いつの間にか街より少し外れの1つの建物の前に着いていま
した。

チーンジャラジャラ、チーンジャラジャラ、大きな音です。たくさんの人たちが座って、何やらとっても忙しそう。

「あっ、きっとここは世界中のいい子たちにプレゼントを贈る工場なのね…。」

きょこちゃんは足の疲れを忘れて喜んでぴょんぴょん跳ね回りました。気がつくと、サンタクロースの代わりに黒いジャンパーのおじさんが建物の横から出てきていました。

「お嬢ちゃん、どっから来たの?」

「あの…ね。」

きょこちゃんはあんまり嬉しくて飛び跳ねていたので、ちょっと息が切れていました。

「あのね……きょこちゃんはおじょうちゃんじゃなくって……よっちゃんのお姉さんなのよ。ここはサンタさんのおうち?」

おじさんはちょっとびっくりしたようにきょこちゃんを見ていましたが、頭をポリポリかきながら、

「うーんとなんていうか……サンタの家とはちがうなぁ…」

「ちがうの? じゃあここはおじちゃん家?」

「うーんとなんていうか……おじさん家かなぁ……」

「あ~ら、変なの! おじちゃん自分の家かどうかわからないの?」

チーンジャラジャラ、チーンジャラジャラ、さっきから大きな音はずっと続き、その中で座っている人たちは2人のことなど全く目に入らないように仕事をし続けています。

「ねぇ、おじちゃん。あの人たちはサンタさんの工場で働いている人たち?」

「あの人たち? ああ、あの人たちね。あの人たちはおじさんの店のお客さんたちだよ。」

「何してるの?」

「パチンコしているのさ」

「パチンコ!? じゃぁいい子たちにプレゼント贈ってるんじゃないの?」

「…さぁ、ここじゃなんだから…あのさ…うるさいしさ…中に入ってお話ししようか…」

おじさんに促されておじさんが出てきた所に入りました。

2人のおじさんへのおはなし

中は大きなストーブがゴウゴウ燃えて、とても暖かく、ストーブの上のやかんからはシュ
ウシュウ楽しそうに蒸気が上がっていました。

「ねぇ、おじちゃん、サンタさん知らない? サンタさんにねぇぇ……きょこちゃん、言うことがあるの……あっ!! サンタさんのお洋服!!」

なんとソファーの上にサンタクロースの赤い服が置いてあります。北の国のサンタさんは、雪のように融けてしまったのでしょうか!

「ねぇ、ねぇ、サンタさんは? サンタさんはどおこ?」

思わず不安になってきょこちゃんは真剣なお顔で聞いていました。

「おーい、交代だよ!!」

部屋の奥から背の高いおじさんが出て来ながらそう言いました。

「交代?!!」

きょこちゃんは訳が分からず聞き返しました。

「そうさ、交代さ! 朝からぶっ通しじゃ、もたないからさ!」

「えぇっ!!」と、きょこちゃん。

「暮れのアルバイ……」

「おいっ!! 仕事終わったら早く帰れっ!!」

チーンジャラジャラのお店のおじちゃんが、背の高いおじちゃんの言葉をさえぎって言いました。それでも背の高いおじちゃんは

「まっ、ちょっと一服」

と言いドカッとソファに座りました。

「あっ。」

きょこちゃんは、背の高いおじちゃんの下敷きになってしまったサンタクロースのお洋服を引っ張り出しました。

「何か飲むか? ココアはどうだい?」

「はい! きょこちゃんココアがだあい好き!! でもね、ビスケットをつけて食べなきゃならないんですもん、ココア飲むときは。」

「はぁっ、そうですか…ビスケットもねぇ」

おじさんはちょっとおどけておじぎをして奥へ行き、お盆にカップとビスケットをのせて持って来てくれました。ストーブからシューシューいっているやかんを降ろすと、カップにココアの粉を入れてからお湯を注ぎました。

「まだ熱いからフウフウして。もう少し冷めないと口を火傷するぞ。」

「はい! ありがとう!!」

「じゃぁね、きょこちゃんがどうしてここへ来たのか、ココアが冷める間に話してよ。」

「はい!! いいわよっ。でもね、きょこちゃん、ここに来たんじゃなくて、サンタさんのおうちに行きたかったんですもん。」

「そうかっ」

「はい! そうです!」

それからきょこちゃんは2人のおじさんたちを前に、大工の棟梁のお父さんが家を建てたお金を貰う代わりに、造花やクリスマス飾りをどっさり貰って、それを売らないと職人さんたちがお餅を買うお金がもらえないことや、今年生まれた妹のことをサンタさんに教えないと、いい子リストに入れてもらえないことなどを一気に話しました。

「お父さんものんきな人だね、こんな小さい子がみんなのことをこんなに心配してるってのにさ!」

チーンジャラジャラ屋のおじさんが言いました。きょこちゃんはちょっとツンとしてお父さんをかばって言いました。

「あら、きょこちゃんのお父ちゃんは、のんきなんかじゃないもん! 交通事故にあって死にそうになっちゃったんですもん!」

「えっ?」

「おうちを建てた人がね、死にそうだったのよ。それでお父ちゃんは集金に行ったんだけど、どうぞお大事にってお見舞いおいて帰ってきましたって。どうして死にかかってる人からおうちを建てたお金をせいきゅうできるの? って。」

最後のところはお父さんがお母さんに話していた言葉でしたが、きょこちゃんは、お父さんが悪いのではないことを2人のおじさんたちにわかってもらいたくて、一生懸命話しました。2人はしばらく黙り込み、ようやく冷めたココアのカップをかき混ぜてからきょこちゃんに持たせてくれました。

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