「本気で美しくなりたい人」「健やかな身体でいたい人」の願いを叶えるために、きょこちゃん(京子センセイ)が普段からされているお話を中心に、お伝えしていきます。 京子センセイご自身が執筆された書籍の一部に加え、ご自身の長年の研究に基づく健康法や美容法、食事のレシピなどもお伝えしていく予定です。
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第ニ話『きょこちゃん、お姉ちゃんになる』①

「こんな大人に愛った(あった)から」第ニ話

きょこちゃんの「愛」たっぷりのストーリー。

お母さんのお腹に悪い者がいる!!

「うーん、おっこっちゃう!! いやーん、すべっちゃう!!」

大っきなお腹のお母さんに抱っこしてもらおうとすると、前のようにお膝に乗ることができません。大きなお腹がじゃまをしてすべり落ちてしまいます。それでも一生懸命、きょこちゃんはお母さんにしがみつきました。お母さんに抱っこしてもらって、お母さんの眼の中に写る小っちゃなきょこちゃんを見たかったのです。お腹が大きくなるまでのお母さんは、ずーっと具合が悪くて重い病気にかかっているようでした。げーげー食べ物を吐いたり、気持ちが悪くて、きょこちゃんとも全然遊ぶことができませんでした。

 『お腹の中に赤ちゃんがいるからよ。』って聞いてからは、お母さんを病気にする赤ちゃんなんて、きっと悪い者に違いないと思っていました。

「あらっ!! お姉ちゃんがさわったから、お腹の中の赤ちゃん、足でお母さんのお腹をけってるわ!! ほらっ、さわってみて!!」

「えぇー?」こわごわ、お母さんのお腹に手を当てたきょこちゃん、

「うわぁ!! ピョコピョコ、動いているぅ。」ふしぎ!! お母さんのお腹に何か隠れてでもいるかのように、あっちこっち、モコモコ動いています。

「お母ちゃん!! お腹、痛くなぁい?」

「うぅん、痛くなんてないわよ。だって赤ちゃん、喜んで動いているんですもの。」

「でも…でも…なんか、へんてこりんな感じ、変な者がいるみたい。」

「うふふ、ちっとも変じゃないのよ。赤ちゃんは、お母さんのお腹の中で泳いでいるんですからね。それで、とっても気持ちがいい時は手を伸ばしたり、足を伸ばしたりするの。
きょこちゃんだって、そうだったのよ。」

「でも…でも…きょこちゃんは、お母さんを気持ち悪くなんて、しなかったもん。」

「とんでもないわよ!! きょこちゃんの時なんて、もっとずーっと気持ち悪かったのよ。だからお母さん、夏みかんだけしか食べられなかったわ。農家に行って夏みかんの木になっている実、全部売ってもらったのよ。」

「そんな…こと…、きょこちゃん…ごめんなさい。お母ちゃん、ごめんなさい…」

「あらっ! また、赤ちゃんが動いたわ、ほらっ! 赤ちゃんにさわってあげて。」

「うー…ん…」

「きょこちゃんは、お姉ちゃんになるのすてきでしょ? 生まれたら、赤ちゃんをかわいがってね。」

―――きょこちゃんはその日から、モコピョコ動く赤ちゃんをつぶしたら大変と、お母さんに抱っこしてもらうのをやめました。

「もう、お母ちゃんの眼の中に写る、小っちゃなきょこちゃんを見るのもがまんしよう。
ちょっと寂しいけれど、きょこちゃんはお姉ちゃんになるんですもん。」

お母さんのお腹、割れちゃった?

 十一月十一日の朝、起きると、何となくお家の中の空気が違うみたい。お手伝いのおばさんが、

「きょこちゃん、おはよう!! 赤ちゃんが生まれたから、お姉ちゃんになったのよ。」

奥の部屋から、助産婦さんが出てきました。きょこちゃんも、この助産婦さんがとり上げてくれて、うまれたのです。

「きょこちゃん、おめでとう!! さぁ、赤ちゃんと会いましょうね。」

「わぁーい!! 赤ちゃん、お母ちゃんのお腹から出てきたの? でもぉ…、お母ちゃんのお腹、割れちゃった?」

 きょこちゃんは、桃太郎の絵本のさし絵を思い出していました。桃が真ん中から大きく左右に割れて、桃太郎さんが生まれた絵…。そばには、びっくり腰をぬかしたおじいさんと、手に大きな包丁をもったおばあさん…。(お腹が割れたんだったら、お母ちゃん、可愛そう!!)

「大丈夫、大丈夫。お母さんも赤ちゃんも元気だから、さっ、早くいらっしゃい。」

きょこちゃんは、ちょっとびくびくして、おっかなびっくり。少し暗い部屋に入りました。

お兄ちゃんにならないの

「しーっ、静かにね。今、お母さん眠っているから。」

お母さんのお布団の横に、小さなお布団がしかれ、そこには!! 小さな、小さな赤ちゃんがいました。

「女の子よ。」―――と助産婦さんが言いました。

「えっー!! 男の子じゃないの。じゃあ、お兄ちゃんにならないのぉ?」

赤ちゃんが生まれるまでみんなは、今度こそ男の子だって、言っていたのでした。お母さんだって、『男の子みたい』と言っていました。着る物も、みんな男の子色を作っていました。お隣に、阿部ボクちゃんという男の子がいます。ボクちゃんは時々、きょこちゃんにいばります。それで、きょこちゃんは今度生まれる男の子には、お兄ちゃんになってほしいと思っていました。そして、阿部ボクちゃんをいばらせないようにしてもらおうと、ひそかに楽しみにしていたのです。

「赤ちゃんは、お兄ちゃんにはならないわよ。女の子ですからね。」

「じゃあ、お姉ちゃんになるの?」

「うぅん、お姉ちゃんになるのはきょこちゃんで、赤ちゃんはきょこちゃんの妹よ。」

「ふぅん…」

きょこちゃんは、ちょっとがっかりしてしまいました。

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